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2010年10月 アーカイブ

睡眠進化論

カエルやサンショウウオも長い期間眠りに似た無動状態を示すことが調べられています。


これらの動物は両棲類に属しています。


両棲類は、は虫類が出現する何百万年も前から地球上に生存していた生物です。


両棲類も百のうちの特定の時期に、特定の眠り揚所で、無反応、無動状態で長くいます。


動物学者レフラーは、両棲類には本当の眠りがあるといっています。


特にアホロトル(メキシコ山地の湖沼に生息し、生長後も外鯉をもつサンショウウオの一種)はその特異的な睡眠姿勢でわかるといいます。


眠っていると前肢を軽く開いて水のなかの突出部にぶらさがっています。


尻尾の先端は水中植物に支持されています。


午後9時頃から11時頃までの間に眠ります。


幼い動物ほどよく眠るのだそうです。


眠りの状態はその姿勢ばかりでなく、生理学的な指標でもわかります。


光、水槽をたたく、直接触れるなどの刺激に対して、目覚めているときとくらべて反応が悪いのです。


さらに、鯉の動く回数で眠りの深さがわかります。


目覚めているときは1分間に平均7回ですが、眠っているときは1分間に1回位となるのです。

眠るということ

哺乳動物と鳥はは虫類から進化し、は虫類は両棲類から進化し、両棲類は魚から進化しました。


そしていずれにも眠りの現象がみられますから、羽毛 布団での眠りは極めて大昔に進化したといえるでしょう。


それでは、眠りは魚と一緒に始まったのでしょうか?


・・・それとも、魚が進化したときには既に存在していたのでしょうか。


軟体動物のアメフラシ(日本全国の沿岸の磯に生息する、黒紫色で全長40センチメートルにも及ぶ)は、背骨がないからわたしたちとは非常に遠い関係にあります。


・・・にもかかわらず、夕暮になると水槽の特定のすみに移動して丸くなって特異的な眠り姿勢になります。


この姿勢で明け方までいるのです。


そして明るくなるとエサ皿のところへ移動してきます。


日中は活動と休息を繰り返しています。


残念なことに睡眠時に刺激に反応するかどうかみていません。


昆虫にも眠りがあるようです。


調べられた限りでは、昆虫には1日に少なくとも1回不活動の時期があります。


オランダの昆虫学者アンデルセンは、唾眠中の蟻について反応性を調べています。

睡眠と危険の相関

眠りは一種の本能行動ですから、不随意的に作動します。


羽毛 ふとんで眠る時間や目覚める時間は各々の動物のなかにプログラムされています。


眠る時間は種によって異なっていますが、同じ種のなかでは非常によく似ています。


こうしたプログラムは、各々の種に特異的な生活様式に適合するように、長い進化の歴史のなかで作られてきたのでしょう。


睡眠が詳しく調べられている哺乳動物の睡眠時間のバリエーションを検討してみましょう。


殆ど眠らないものから1日12時間も眠るものまであります。


なぜナマケモノは12時間も眠るのに、モルモットは8時間しか眠らないのでしょうか。


エソロジストのヘディガーはこの問題について、睡眠に使われる時間は動物の生活様式と、寝揚所の安全性に依存すると示唆しています。


彼は例としてライオンの眠りとレイヨウの眠りを対比させています。


ライオンは安全な動物です。


水を飲んだり、交尾したり、お産をしたり、育てたりするのにすべて悠長にできます。


そしてライオンはぐっすりと長く眠ります。


これとは対照的にレイヨウは臆病な動物です。


急いで水を飲み、手ばやく交尾し、産まれた仔は30分位で歩くことができるようになります。


そして、レイヨウは野原で短時間しか眠りません。


しかし、同じハンターと獲物の関係にあるネコとネズミは殆ど同じ位眠ります。


それは、ネズミの寝揚所が極めて安全なためです。


眠っているネズミを見た人がいるでしょうか。


ネズミはレイヨウと同様、臆病な動物であるのに長く眠ることができるのは眠るときに必要な安全性が確
保されているからです。

睡眠はぜいたくなこと

動物の生活様式や寝場所の安全性が、動物が長くそして深く眠るための重要な因子ですが、もう1つ重要な因子があります。


眠りはその個体あるいは種族の生存に必要な仕事以外のことに使える時間があるかどうかによって決まります。


食べ物を集めることは大変時間がかかる仕事です。


わたしたちは羽毛 フトンで眠ることができますしの食事は栄養に富んでいます。


質の貧弱な食事をしている大型の草食動物の食べ物の問題は理解しにくいでしょう。


たとえば、アフリカゾウは体重が6トンもあり、その大きなからだを維持するのに毎日140から180キログラムの飼料が必要であるといいます。


この膨大な量の食べ物をとるために野生のゾウの生活は殆どの時間を食べることに使うのも驚くにあたらないですよね。


動物園では良質の食料が得られるからゾウはかなり自由時間ができますし、5時間ぐらい眠ると報告されています。


野生では状況が異なるのです。


眠りはぜいたくであって、眠る余裕がないことがしばしばです。


野生でゾウが眠っているのを見たという報告がありません。


哺乳動物の眠りの習性について調べてみると、眠りに使われる時間は主として眠りに利用できる時間に依存していることがわかります。


生存に必要なすべての仕事が完了したときにのみ眠るようになっているのです。

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