眠りは一種の本能行動ですから、不随意的に作動します。
羽毛 ふとんで眠る時間や目覚める時間は各々の動物のなかにプログラムされています。
眠る時間は種によって異なっていますが、同じ種のなかでは非常によく似ています。
こうしたプログラムは、各々の種に特異的な生活様式に適合するように、長い進化の歴史のなかで作られてきたのでしょう。
睡眠が詳しく調べられている哺乳動物の睡眠時間のバリエーションを検討してみましょう。
殆ど眠らないものから1日12時間も眠るものまであります。
なぜナマケモノは12時間も眠るのに、モルモットは8時間しか眠らないのでしょうか。
エソロジストのヘディガーはこの問題について、睡眠に使われる時間は動物の生活様式と、寝揚所の安全性に依存すると示唆しています。
彼は例としてライオンの眠りとレイヨウの眠りを対比させています。
ライオンは安全な動物です。
水を飲んだり、交尾したり、お産をしたり、育てたりするのにすべて悠長にできます。
そしてライオンはぐっすりと長く眠ります。
これとは対照的にレイヨウは臆病な動物です。
急いで水を飲み、手ばやく交尾し、産まれた仔は30分位で歩くことができるようになります。
そして、レイヨウは野原で短時間しか眠りません。
しかし、同じハンターと獲物の関係にあるネコとネズミは殆ど同じ位眠ります。
それは、ネズミの寝揚所が極めて安全なためです。
眠っているネズミを見た人がいるでしょうか。
ネズミはレイヨウと同様、臆病な動物であるのに長く眠ることができるのは眠るときに必要な安全性が確
保されているからです。